2、看護の歴史と看護理論
放送大学の「看護学概説」も2回目に入りました。
今回は、「2、看護の歴史と看護理論」です。
担当は、主任講師の井出訓教授。テキストの著者の一人でもありますよね。
テキストに書いてある<目標&ポイント>に目を通してから、講義を受けましょう。

看護の始まり
まず最初に、「看護」というものは、いつから始まったのかという話で始まります。
そもそも人間には、生命を維持しようとするプログラムが組み込まれている、すなわち自分で自分を看る力があるという話が、実例をもって示されます。
そして、「他者を看る力」も、はるか3万年前の遺骨の例から示されているように、人のシステムとして備わっているのであり、これこそ看護の起源ではないかと先生はおっしゃっていました。

ケアという言葉
そして次に、「ケア」という言葉の語源について、ギリシャ神話を紐解いた説明があります。
さらに、ケアの本質について、ミルトン・メイヤロフの言葉などを交えて、触れていきます。
この講義の中で先生は、ケアの力とは、その人を思う気持ちの強さ、とおっしゃっていました。

それから、ケアという言葉について、もうすこし掘り下げた講義がありました。
このあたりの話はテキストに出ていませんでしたので、しっかり講義を聞いて下さいね。
また、ケアの限界についての話もありました。
相手に寄り添う気持ちは重要ですが、「全く同じように感じる、理解することはできない」ことも知っておくことも必要、ということ。

「共に在る」
そして重要なのは、「共に在る」ということ。「共に居る」ではなく、「共に在る」ことです。

わが国における看護の歴史、看護理論家とその理論
実はこの2つのパートは、講義ではほとんど触れませんでした。
ですから、このあたりはテキストでしっかり勉強しましょう!
講義の最後の方で、ナイチンゲールの「看護覚え書き」を読んでみて欲しい、ということを先生はおっしゃいました。
現代の看護でも通じることが書いてあるそうです。ナイチンゲールはやっぱり偉大だったんですね!

(放送大学の看護学概説('16)のラジオ講義の放送は、毎週水曜20:45~21:30です)