5、安全・安楽
放送大学・基礎看護学('16)5回目の講義です。
徐々に講義の内容が難しくなってきていますが、ついていけていますか?
本日の内容は、「安全・安楽」。講師は、大阪府立大学教授の杉本吉恵先生です。

看護と安全・安楽
今回の講義は、看護の基本原則である「安全・安楽・自立」のうち、「安全・安楽」についての講義です。
「安全」について
最初に「安全」について、マズローの欲求5段階説を採り上げて解説しています。
そして、看護師が関与する医療事故に触れ、看護師個人だけでない総合的な安全対策について、4つほど例を上げて説明して頂きました。

「安楽」について
次に「安楽」について、コルカバによるコンフォート(安楽)の説明がありました。
そして、日本看護科学学会の「安楽」の定義(身体的安楽、精神的安楽、社会的安楽、環境的安楽)を紹介して、その後、対象者の苦痛の理解についての話がありました。

安全・安楽な看護実践へのアセスメント
まず、「出会い時の観察」「健康歴の情報収集」「バイタルサイン(体温、呼吸、脈拍、血圧、意識状態)の測定」についての話がありました。
その中で、意識状態の観察における「ジャパン・コーマ・スケール」についての説明や、実際にモデルさんを使って脈拍の観察をする場面が放送されました。

バイタルサインの観察の部分は結構詳しく触れられていて、体温に影響する因子、脈拍に影響する因子、呼吸測定や成人の呼吸リズムの異常(チェーン・ストークス呼吸・ビオー呼吸・クスマウル呼吸など)、血圧測定など様々な項目に触れています。
そしてその後、モデルさんを使って、アネロイド血圧計を使った測定の実演を行って頂きました。

患者さんに安全・安楽を提供するためには、まずは「身体状況の客観的判断」が重要とのこと。そういった意味でも、バイタルサインの正確な観察は欠かせませんよね。

